『An seule étoile ~Rythme d'été~』備忘録
オフボーカルを再生しては歌詞を目で追い、伊波さんの歌声を脳内再生で繰り返す日々。
ただ私の感じた記憶と感情を残したくて記す、私のフィルターを通した備忘録になります。
まず最初に印象に残ったこと。
イナミンズBandの皆さんが登場したとき、客席から歓声ではなく拍手でバンドメンバーの皆さんを迎えていたことです。「ああ、あたたかい空間だな」そんな満たされる気持ちからライブはスタートしました。(まだ始まったばかりなのにね 笑)
伊波さん登場。
『亜麻色の髪の乙女』
ピンクを基調とした衣装が可愛らしく。けれどマイクの前に立つその佇まいはブレス音ひとつで曲の世界をその身にまとうシンガーそのものでした。
『夏祭り』
曲の後半…というよりもまるで物語の後半。床に膝をつき触れられない夏の記憶に腕を伸ばすような仕草、表情が忘れられません。
夏の定番曲。伊波さんが表現するとこんなにも切ない曲だったのかと、ぐっと世界観が鮮やかに色づくのを感じました。
『ラムのラブソング』
映像化してほしい。
今回のセットリストのなかでもっとも時間差での攻撃力の高い曲(現在進行形)。
♪好きよ すきよ スキよ
意味がわからないほど可愛い。
「好きよ」という単語だけでも破壊力があるのにくわえ、そのひとつひとつの言い方があえて文字表記を変えたくなるほど異なるのです。しかも客席に向かって指をさしながら。(前方席羨ましいぞ!いやしかし後方席でも良いことはある。オペラグラスで覗くことで自分だけに言われた!……ような気分を味わえるのだ。)
私の戯言はさておき。客席を指さしてひとつひとつの言い方を変えることで、もはやそれはただの歌詞ではなくなります。曲ではなく台詞として耳に届くのです。
つまり何が言いたいって……伊波さんに告白されて落ちないファンいるぅぅう???
もう一度言います。意味がわからないくらい可愛かった、、、本当に。
もうひとつだけ。
♪あんまりソワソワしないで
の〝しないで〟の言い方がむちゃくちゃ可愛かった。ねぇ!拗ねて甘えるみたいな言い方が本当に可愛かったの!!!え?意味が分からない。現実???確認したいのでもう一度言わせてほしい。
映像化してほしい。
『フライングゲット』
先ほどまでの可愛らしさから打って変わってのイケメンぶり。前奏で「わ〜アイドルソングだぁ」なんて油断させておいてあのイケボ&イケメンぶりである。
想像してみてほしい。イケメン選手権で数々のキャストを落とし、女性だけでなく男性までも乙女化させてきた伊波さんが完全マスターした流し目で
♪君のハートのすべて 僕のもの
と歌う姿を。
え……無理。好き。
(いつか。舞台から伊波さんのことを知って「杏樹ちゃんは可愛いわね〜」とか思っていたマダムたちをザワッとさせるようなイケメンな役もやってほしい 笑)
『ひまわりの約束』
♪その優しさを温もりを全部返したいけど 君のことだから もう充分だよってきっと言うかな
で、もうだめだった。涙腺が崩壊した。
その後。歌詞の全てが刺さりすぎて次の曲の記憶が飛んだ。あまりに大きな感情を受け止めすぎると人は処理しきれなくなることを再確認いたしました。
~休憩~
『丸の内サディスティック』
すみません。アルトサックスを吹く伊波さんがあまりにも神々しく格好良すぎて歌の記憶がありません。
袖の水玉模様が可愛らしいとはいえ、赤のドレスですよ?赤のドレスでアルトサックスを演奏する女性ですよ??格好良すぎやしませんか???
映画のワンシーンかと思いましたよ。
『無機質なアルトサックスが彼女の血の通った指先で奏でられることで、その赤いドレスの鮮やかさに染まるように金色の煌めきを放つ光景。もはやそれが一枚の絵画として価値を持つのではないかというほどの艶めかしさ』
頑張って記憶に残った脳内映像を出力するとこういった感じなのですが。
あえてもっと噛み砕いて語彙力を消失した当時の私の脳内を言語化するとしたらこんな感じ。
『指やばい…え。綺麗すぎてやばい…え?あの指がこの音を奏でてるの?ヤバくない?ヤバイって……あのアルトサックス前世でどれだけの徳を』
伊波杏樹さんという人は本当に底が見えない。ラムのラブソングを歌っていた人と本当に同じ人ですか?と。
「結婚して30年以上経つけど。いまだに知らなかった面があってもっと好きになってる」親戚の言葉なのですが、伊波さんを追い続けたくなる理由の大きなひとつだなと思います。
『シャングリラ』
手拍子の難易度が高くて苦戦する私…笑
『ラフ・メイカー』
伊波さんの「私がみんなのラフ・メイカーになれますように」というニュアンスの言葉から始まったこの曲。その言葉があまりにヒーローすぎて…。
この曲ですね。私が初めて聴いたのは友人とのカラオケで、その歌詞に号泣してしまい友人を驚かせてしまった曲でして。そんな歌詞を伊波さんに歌われたら……。感情の処理が追いつかなかった時間。もっとも記憶を鮮明に取り戻したいと願う時間でした。
青年の激情とラフ・メイカーの笑み。伊波さんの生み出した彼らの物語にもう一度触れたい。
とくに声がよかった。低音の奥にある内に秘めた悲哀が眠らせていた感情を静かに揺り起こすようなあの感覚。青年の叫びと共にどんどん、ドンドンと聴いているこちらの内側からも扉を叩かされるような。
伊波さんの歌は耳じゃなくて胸に直接届く感覚なんですよね。
『またあえる日まで』
前回のアンエトでも歌われた伊波さんと客席との掛け合いのあるこの一曲は、前回よりもさらに深化したなと感じました。バンド演奏が徐々に小さくなり、伊波さんの声とファンの声とがより一層〝生の声〟として重なった瞬間「またあえる日まで」という〝双方の想い〟がお互いに響きあった気がしたのです。
「伊波さんと会いたい」のはもちろんなのですが、「あの場にいた〝みんな〟とまた会いたい!」とInamin Townのイベントは思わせてくれるんですよね。私は伊波さんと伊波さんのファンの方々のそういった空気感が好きです。
「夢を諦めたくなっても私が水かコーラを持って給水ポイントで立ってるから。私がみんなの夢を諦めさせない!」
そう力強く宣言してくれた強い人。そして何より優しい人。
「16歳の頃に抱いた夢を掴んだこと。それをファンのみんなが「私みんなの子どもだったかな?」ってくらい喜んでくれたことが不思議で、そして嬉しかった。だから今度はみんなとみる夢を持ちたいと思った」
と語ってくれた伊波さん。そんな彼女が掲げてくれた夢。
『みんなを武道館に連れて行く』
突然のことに驚いた方もいらっしゃるかもしれませんが、私は伊波さんらしいなと思いました。公演終了後の「この子にとって歌うことは生きることなんだと伴奏させて貰うたびに感じます」という多田三洋さんのツイートがまさに伊波杏樹さんの生き様そのものだと思います。
また、これまでがそうであったように伊波さんの抱く夢だったらきっと多くの人が応援してくれることでしょう。『帝国劇場に立つ』という伊波さんの役者としての夢をみんなの夢としてもよかったのかもしれません。けれど伊波さんは応援してくれる人ひとりひとりを大切にしてくれる人です。
・役者としての伊波さんに惹かれた人。
・声優としての伊波さんに惹かれた人。
・そして、伊波さんの歌声に惹かれた人。
応援するようになった〝きっかけ〟はそれぞれにあることを伊波さんは知っていらっしゃるからこそ、誰にとってもより身近でイメージのしやすい『武道館』という夢を掲げてくれたのではないでしょうか。
そういった伊波さんの分け隔てない姿勢は、一人でも多くの人が参加できるよう重複当選なしのシステムや、すぱぼあでの全員が参加できるコーナーなどからも伝わってきます。
応援してくれている人みんなの気持ちを感じて気にかけてくれる、そういう優しい人だから。全力でその気持ちに応えたくなるのです。
冒頭の拍手での出迎えもそうですが誰に指示されたわけでもなく、自然と「ありがとう」の気持ちが拍手という形になり。それが幾重にも重なりカーテンコールとなったあたたかな空間。余韻と感謝の気持ちとが調和するそれは伊波さんのイベントならではの雰囲気で私はとても好きです。
『みんなを武道館に連れて行く』というファンの皆さんとの夢を掲げてくださった伊波さんですから。きっとこれから伊波さんの歌声に惹かれてファンになってくださる方も増えることでしょう。
この先、伊波さんの魅力に気がついてくれた人にも「ああ。こういうアンコールの形もあるのか」と知ってもらえたら嬉しい。素敵だなと思ってもらえたらもっと嬉しい、けれどそれは強要するものでもないので。
変わるもの変わらないものを受け入れながら、そこにあるものが〝愛と想いやり〟であり続けることを願って。
またあえる日まで。