エトワールの木漏れ日

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舞台『Arcana Shadow』観劇備忘録

舞台『Arcana Shadow』観劇備忘録

サンシャイン劇場
7月4日(火)13時公演、18:30公演
観劇しました。

配信も円盤化もないということで必死に記憶を書き記したつもりですが、記憶違いもあるかもしれません。
また個人的な解釈も多めです。

 

 

 

【世界観】

(公式ホームページより引用)
―――この国には、空白の354年間が存在している。
卑弥呼という名が、魏によって記された239年から、聖徳太子が摂政になり、治世を行い始めた593年までの期間、歴史書には文献も資料もただ一つも残されていない。

「その時間を、たった一人知る男がいる。陰陽師蘆屋道満である」

―――平安末期。二人の陰陽師がいる。

不世出の天才と呼ばれ、平安藤原氏全盛期の頂点である藤原道長に仕えた、陰陽師安倍晴明

そしてもう一人。貴族ではなく「民間」の出自で、安倍晴明によって、常に「悪の道満」と人々に揶揄されてきた、権力や治世に興味のない男、蘆屋道満。」

 

 

 

【あらすじ】

物語は二つの「季節」=「記憶」から成り立っています。
平安時代(現在)
・ヤマト王朝時代(過去)

「過ぎ去し日を旅する力」=「過去に行ける力」を持つ蘆屋道満はヤマト王朝時代へ旅し。その時代のヤマト王と王に仕える人々と友好を深めます。
しかしヤマト王に反旗を翻した藤一族を中心とした豪族たちによりヤマト王朝は滅亡。

道満はヤマト王の側近たちの魂を式神へ。

そして平安の世。ヤマト王を討たねばならなかった藤一族の悲しき兄弟と同じ魂を持つ「藤原道長」「藤原伊周」が集まったこの時代に、道満は〝あと一日を待ち〟国を滅亡させたヤマト王にもう一度選択をする機会を与えます。

国を取り戻すか。諦めるか。

十六夜童子(ヤマト王)の選択は〝人に〟この土を託すことでした。

 

 


【登場人物・個人的解釈】

十六夜童子=ヤマト王

かつてのヤマト王朝の王であり、死後十六夜童子として鬼門の扉の中で眠り続けていた最強の式神

十六夜」という名は十五夜の一日後。

つまり満月の夜(=十五夜)に謀反を起こされてなお「あと一日だけ待つ」という選択をし、この地に花を植えた心優しい藤の長を信じ続けた王を意味しています。

現世(平安)に呼び出されると大暴れしていたが望月(=木蓮)と再会し記憶を完全に取り戻した後は、藤原道長の「国を治めるための器」を試すための行動であったと私は感じました。(もちろん道長が器に足る男でなかったなら殺す気でいたでしょうが)
貴人に「酒呑童子となり大江山に魑魅魍魎を呼び出し暴れろ」と命じたにもかかわらず、己の手で貴人を刺したのもこのため。

また戦いの最中「この国を治めるのは鬼の力じゃない!人だ!!」という平安の世の人々の生き様もまた十六夜童子(=ヤマト王)の心を決める一因となったのでしょう。
終盤。十六夜童子道長に斬りかかると思いきや、側近である貴人(酒呑童子)を刺し貫き抱きしめながら満足したことを伝えます。

藤の長が植えた「木蓮の花」はたびたびヤマト王の心を癒し楽しませ豊かにしてきました。そんな花を育てた藤の長と同じ魂を持つ男。藤原道長
ヤマト王が愛でてきた木蓮(=望月)がかつてその身を焼かれてなお、道長(=藤)を抱きしめ感謝する姿を見ることができたことは。ヤマト王にとって
「あの日の〝待つ〟という選択への肯定」
「焼けた大地でももう一度花は咲くという〝希望〟」
となったのでしょう。

あと一日待ち続けた王=十六夜童子はようやく解放されたのです。

 

 


藤原道長=藤兄弟の兄(藤一族の長)

現関白である兄道隆を殺してでも関白の座を狙う強かな実力者。
前世ではヤマト王朝時代にヤマト王に反旗を翻した男。しかしそれは「自分がやらねば他の豪族たちが王を討つ」「謀反に参加せねば他の豪族たちに藤一族も全員殺される」という苦渋ゆえの決断であった。

(本来ヤマト王が所有していた「式神をも切れる刀」が藤原家で代々受け継がれてきたのは、謀反を起こした藤と藤原家の血筋の関連付けですかね)

道長】については【望月】の項で詳しく語ります。

/個人的に舞台におけるスローモーション演出が大好きなので。今回道長を演じられた鈴木勝吾さんのスローモーションが別格で美しかったです!もはや芸術品の域で場数の違いを感じました!
見ていてとても気持ちよかったです。ありがとうございました!

 

 


藤原伊周=藤兄弟の弟

父道隆を心から尊敬しており、関白の座を狙う叔父道長と敵対している。
道長と器量比べをしたいと道満に依頼したことが発端となり、実質的に道長が統べている京の都が闇に染まり魔物が現れるようになる。

前世の彼は優しく。王を討つことを拒んでいた。そして兄が本心では「ヤマト王を殺したくない。でも藤一族を守りたい」と苦悩していることを知ると道を示す。
「あの花を見てよ。兄さんが植えた種があんなに美しく咲いたよ。根は悪い人じゃないんだ。根はね」

争いを止めるためにもう一度豪族たちと話し合うことを決めた藤兄弟。
望月が伊周に言った「あなたに助けられたことがある」とはこのこと。
一時的には木蓮の花は助かりました。
しかし結果は悲しくもヤマト王朝の人々も花も全て焼き払われることとなりました。


西田さん脚本の天才ポイント!
ギャグシーンとしか思えなかった道満、望月、伊周での〝あえての三人の〟「うるせぇー!!!」のシーン。
ここで道満の「根は悪い人じゃないんだ。根はね」の台詞に伊周が被せてくるシーンに、かつて兄弟の会話に立ち会っていた木蓮=望月が立ち会う意味に気づくと突然泣けるシーンになるから本当に天才!

また、父道隆の死に立ち会う場面で「もし普通の家に生まれてたら…」と本音を垣間見せる場面から、本来の伊周は権力を欲するよりも土いじりをして生活するような平凡な暮らしにこそ幸せを見出していたことがわかり。前世の魂を感じさせたのが上手いと思いました。

最期は望月により前世の記憶を見せられ
【誰もみな消えのこるべき身ならねど
ゆき隠れぬる 君ぞ悲しき】
という歌を望月に送り静かに息を引き取ります。
史実では雪の日に亡くなった妹定子に捧げた歌です。冬の歌であり、前世で炎に焼かれ灰となった木蓮を想い悼む気持ちを送ったのかもしれません。

 

 


・望月(あらまほし)=紫=木蓮

その正体はヤマト王朝時代に藤一族の長だった男(現・藤原道長)が植えた「木蓮」。

 

望月=満月=十五夜

つまり彼女の名前は
「満月の夜に謀反を起こされてなお〝あと一日〟と待ち続けた王=十六夜童子に。
もう一度〝十五夜の選択〟」という機会を与えるために道満が呼んだ始まりの式神


彼女の求めた「冬の音」とは。

焼けてなお芽吹く花のような。
冬の厳しさに心を灯すような。
「希望」であったと私は解釈しました。

彼女が「聴こえた」といった道長の歌
【この世をば我が世とぞ思ふ望月の
欠けたることもなしと思えば】
藤原家全盛期の傲慢な歌に思えたこの歌も『Arcana Shadow』を通して聞くと
「この泰平の世を私の手で必ず守り終わらせない」という誓いの歌に聞こえます。

命を狙われる危険。国を動かす裁量。国を治めるということは並大抵の覚悟では務まりません。厳しい責務を背負う彼の志。その道を照らすのが望月であり。
道長の平和への〝祈り〟こそが望月の〝希望=冬の音〟だったのだと思います。


西田さん&伊波さんの天才ポイント!
プロローグでヤマト王と藤の長が並んで木蓮の花を笑顔で見つめるシーンがあるのですが、その後ろで望月が彼らを見守っているわけですよ。伊波さんのその〝立ち姿〟が二度目に観劇したら完全に「木蓮の木」を表現していたから天才!


紫=紫式部だったのか?

道長により「紫」という名を与えられた望月。
彼女が読んだ歌
【めぐり逢ひて見しやそれともわかぬ間に

雲がくれにし夜半の月かな
これは我々の知るところの紫式部の歌です。では彼女は紫式部だったのでしょうか?

道長は紫に言います。
「ここの醜聞を書き知らしめるか?」
「いいえ」
「いつか読んでみたいものだ。お前の書く物語を」
しかし彼女のリアクションや人柄から『源氏物語』が生み出されるとは思えません。
Arcana Shadowにおける紫と紫式部は別人であり。紫の読んだ歌を後の世の人が、同時代に存在した名前の似た有名人紫式部の歌として広めてしまったのだと私は解釈しました。

 

 


蘆屋道満

安倍晴明と並ぶ陰陽師の男。

そもそも道満はなぜヤマト王朝時代に行ったのか?

個人的な解釈としては
鬼門の中で眠り続ける十六夜童子を見つけた道満は、彼の過去に興味を持ちヤマト王朝時代へ。

ヤマト王朝時代の人々と触れ合ったことで十六夜童子=ヤマト王を解放したいと考えるようになる。

しかし歴史を変えることは出来ない。
ヤマト王に心残りがあるとすれば「一日待ち国を滅亡させたこと」。
ならば再び選択の機会を与え。今の世を見せ彼がどう感じ、どう判断するか。彼の本心を確認することで解放してあげたかった。

また。道満自身。権力争いを繰り返す人々に魑魅魍魎を向かわせることで、この世は人に託すに値するか見極めたかったのではないかと思います。

「冬の音を僕も聞きたいんだ」
望月に語ったこの言葉は〝人への希望を僕も見たい〟という意味だったと私は解釈しました。
そして「人の世に鬼は必要ない」と判断した道満は己の命をかけて鬼門の扉を封印。それは陰陽道の力の封印を意味します。妖の力ではなく人の心が国を作る。彼はそんな世の礎となったのだと思います。

 

 


安倍晴明

蘆屋道満よりも優れた陰陽師と言われているが「過ぎ去し日を旅する力」は使えない。
わざと負けるなど道満の目的を察していたふしがあり、戦闘モードになった杠に対して時間稼ぎにしかならない式神六合を送ったのもそのため?とも思いました。

鬼門を完全に封印すれば魑魅魍魎は現れなくなる。それは同時に陰陽師たちの力、式神を失い。力を失った陰陽師は形式的存在となりやがては必要性が失われることを意味します。
それでもなお晴明は言います。
陰陽道は祈りでいい」

人は存在するかも分からない神に祈ります。晴明は確かに存在する陰陽師の力が失われようとも「人にとって希望となればそれでいい」そう言っているのだと思います。
道満が求めたものと晴明が受け入れたものはきっと同じだったのでしょう。
礎となった道満。その先の未来を見守り続ける晴明。この関係性にライバルとも友情とも形容し難い〝深い絆〟を感じました。

 

 


賀茂忠行

道満と晴明の師匠。
十六夜童子と契約したのは道満か晴明と思われたが、実は彼であった。

「道満と似ている」と言っていたことから、道満と同じく陰陽道の存在意義に疑問を感じていたように思います。
そして「陰陽道を終わらせるなら自分の手で」と思っていた矢先、「すでに扉は閉じました」と道満から告げられた。
自分が遂げるはずだった「命をかけた術」を愛弟子に使われた絶望の叫び。
「道満ーーーっ」
彼が守りたかったのは、この世よりも最愛の弟子たちだったのかもしれません。

/小澤雄太さんが林檎を食べる演技があまりに上手すぎてめちゃくちゃ林檎を食べたくなりました 笑
お芝居であんなにも林檎の瑞々しさって表現できるものなんですね!

 

 


・杠

他の式神とは異なり人間の魂そのものが式神化した存在。(【十二天将】の項で詳しく説明します)
その正体は道満がヤマト王朝で出逢い愛した女性。

道満& 杠への巨大感情語り。

もうなんていうかさぁ〜……泣かされたよね!!!
《前世》
「いいね〜。優しそうで。私あんたのこと好きよ」
「私があんたを守ってあげる」
「私が死んだら式神にしてよ。そうしたらずっとあんたの傍にいられるでしょ」
「まぁ死なないんだけどね!私強いから!」
「朝になったらまた、挨拶してね」

《平安》
十二天将全員揃っちゃったね…」
「約束。守ってくれてありがとう」
「また、おはようって言ってね」

もう杠の全部の台詞が泣かせるのぉ!!!

式神が消えてしまう杠の「言の葉」=「おやすみ」なのがまたさぁ〜。願っちゃうじゃん!!
二回目に観劇した時にね!
プロローグでね!
道満の腕の中で目覚めた杠にね!
道満が唇の動きだけで「おはよう」って言ったの!!!
もう一番泣いたよね!!!!!!!
前世で亡くなったあとに式神化して、初めて目覚めた朝の「おはよう」のシーンなんだろうけどさ!!!
信じたいじゃん!!!
どこかの未来で道満と杠の魂が再会して「おはよう」って微笑みあってる世界をさぁぁぁぁあああ!!!!!!
(書きながら思い出し泣きしてます。この感情こそがもはや祈りですよ)

西田さんは日常の中の何気ない一言(今回でいうところの「おはよう」)を愛しくてたまらない言葉にする天才だと思う!

/杠を演じられた木崎ゆりあさんが普段どんな方なのか存じ上げないので、あの〝溌剌とした可愛らしさ〟が役者としての引き出しなのか。ご自身から溢れ出るものか分からないのですが。
とにかくあの〝甘くなりすぎない可愛さ〟が杠をより魅力的な女の子に感じさせて。道満と杠の恋にこんなにも感情移入させられました。ありがとうございます!

 

 


十二天将

式神には二つのタイプがある。
①鬼神を使役したタイプ
そもそも神にも二種類がある
和御魂(いわゆる神聖な神で位が高い)荒御魂(妖怪や荒ぶる神など位が低い)

②人間の魂が変化したタイプ
人の心の和御魂と荒御魂が変化したタイプの式神
杠が昼と夜で性質が異なるのはこのため。そして杠は人の心がそのまま式神化した存在。
(その他のヤマト王の側近たちは十二天将の力を与えられた状態と思われる)


十六夜童子
1.貴人(きじん)…十六夜童子の側近で酒呑童子を演じた槍使いさん。全てを忘れない宿(しゅく)を持っているので、ヤマト王との主従関係から覚えており付き従っていた。

道満側
2.勾陳(こうちん)…太っちょさん
3.天后(てんこう)…ピカピカ自転車さん

晴明側
4.六合(りくごう)…へい。ファブリーズさん
5.太陰(たいおん)…すみません。特徴を覚えられず
6.騰蛇(とうだ)…鉤爪武器さん
7.太裳(たいじょう)…すみません。特徴を覚えられず
8.天空(てんくう)…源頼信が天空の力を与えられた
9.青龍
10.朱雀
11.白虎
12.玄武

晴明が頼信に天空の力を与えていたことや。六合、太陰、騰蛇、太裳に「本来の主人の元に帰りなさい」と言っていることから、道満もヤマト王の側近の人々の魂の器に十二天将の力を与えたと思われる。そしてそれぞれが十二天将として呼び出された。

 

 


平致頼

道長四天王」の武将の一人だが、実は伊周と通じており道長の命を狙っていた。
しかし魑魅魍魎に襲われた際、自分を置いて逃げることもできた道長に命を救われたことを忘れられず。それを伊周に指摘される。
「助けに行きたいんだろ?道長に生半可な策で挑んで来るなと言われたからな。助けられたと油断したところを討つ。お前でも俺でもかまわない」
「お前(伊周)についた平家の未来は明るいぞ!」
この素直に「行け!」と言わない漢の友情が熱い!

最期は十六夜童子に敗れ命を落としましたが
「この国を治めるのは鬼の力じゃない!人だ!!」
致頼の放ったこの言葉は十六夜童子の心を動かす大きな一因となったと思います。

 

 


源頼信

道長四天王」の若き武将の一人。
実直、生真面目なうえに若さゆえに経験も足りず空回りする。
致頼の裏切りを罰するよう道長に進言するが、逆に頼信の未熟さを指摘され「二度と私に進言するな!」と叱責されてしまう。

道長を守れなかった己の未熟さを悔いた致頼は力を求めて晴明に「闇の力」を求める。
だが一度は「道長様に必要なのは鬼の力ではなく人なのです」と諭される。それでも戦いの最中このままでは道長を守れないと「今がその時!」と願い晴明から十二天将「天空」の力を与えられる。

鬼門が完全に封じられたことで十二天将の力は失ったと思われますが、この先も〝人として〟道長が道を誤らぬよう守り、時に進言する存在になるのではないかと感じました。

 

 


花言葉

木蓮…「自然への愛」「崇高(すうこう)」「忍耐」「威厳」「持続」
木蓮…「慈悲」「高潔な心」
木蓮…「自然への愛」

どれも「望月そのものじゃん!!」となりました。
とくに白い衣であった望月に道長が紫色の羽織を着せたことが、当時紫色が高貴な色だったこと以上の意味合いを感じさせますね。


藤…「優しさ」「歓迎」「忠実」「恋に酔う」「決して離れない」

「恋に酔う」は紫式部源氏物語から来ているようですね。個人的には紫と紫式部は別人と解釈しているので。
藤一族の「優しさ」「忠実」あたりがとてもしっくりきました。

 

 


【挿入歌】

「春のかたみ」 元ちとせ
まほろば」志方あきこ
「うたかたの花」志方あきこ
「七草の詩」城南海

西田大輔さんの脚本演出作品において
・2回目に観たときに号泣させるプロローグ
・いい感じの場面で気持ちよく泣かせてくれる挿入歌
もはや様式美だと思うのです!
今回もたくさん泣かされました!!
ありがとうございます!!!

 

 


伊波杏樹さんについて】

今回の伊波さんはまた一段と〝空気感〟が別次元でした。
(指先ひとつの所作の美しさもあれど。もう纏う空気感がそこだけ切り取られたかのように別次元でした)

私はネタバレは気にしないタイプなので客席登場は察していましたし。これまでの舞台で伊波さんが隣を歩く経験も最前列で観劇したこともありました。
にも関わらず。伊波さんが客席から登場し下手通路を歩き、ふと足を止めた時。
ーー息をのんだのです。

最初は「推しとの距離の近さ」のためかとも思いました。しかしもっと近い距離で見たこともある。ではこの感情は何か?
二度目の観劇でようやく理解が追いつきました。
私は伊波さん演じる望月の浮世離れした〝神々しさ〟にのまれたのだと。

ミュージカル『INTERVIEW-お願い、誰か僕を助けて-』でのジョアン・シニア役でも冒頭のストーリーテラーとしてこの世とは異なる。異質な存在感を放っていた伊波さんでしたが。
今回はまたそれとも異なる種の「神聖さ」を放っていました。
(推し…ついに神になったのか。と思いました 笑)

さらに、道満に「おかえり」と呼ばれ会話を始めると一気に地に足が着き。神が顕現したかのように感じました。
(あのちょっとヤンチャな感じ好き)


あと伊ちゃん先生による歴史の授業!
以前伊波さん個人のラジオで
「思わぬアドリブで笑いそうになったらどう切り抜けていますか?」
という質問に
「いや。けっこう笑ってるよ?後ろを向いてるときは笑ってると思ってください」
と答えていらしたのですが。今回めちゃくちゃ後ろを向いて笑っていましたねw
伊周先生ありがとう!


あと7月4日ソワレのカーテンコールにて。
座長の林一敬さんが松島勇之介さんを突然「勇ちゃん」呼びをしだして突っ込まれるという微笑ましい一幕があり、会場中が笑いに包まれました。
そしてカーテンコールから捌けるときはいつも役を保ってる伊波さんが完全に素で笑いながら捌けていく姿を初めて見ました!その姿がとても新鮮でなんだか得した気分になりました♪ 愛され座長の林一敬さんに感謝でした!


双剣での殺陣も凄かったなぁ〜。
しかもマチネからソワレで、さらにキレが増していて。進化の瞬間を目の当たりにできたこと。役者人生10年を迎えてなお、公演を重ねるごとに進化し続ける伊波杏樹さんという役者さんにさらに惚れ込みました!